かいふう

近未来への展望や、如何に。

その人にとって、「或る伝説」が生きているか、否か。それが問題だ。

植村直己冒険館

「胸中、察してあまりある。」 伝記とか。人名事典とか。その人の養育環境や生存期間を憶えただけでは。足りません。それ以上の何か。
極地の、極限状況。しかも単独行。エベレスト山頂のジョージ・マロリー。「そこに、山があるからだ。」の至言で。その彼もつい先日、やっと発見された、その映像を視た。それも、吹雪止まぬ山頂近くの白雪の中で。形骸化した断片でも、ピューと強風が吹き抜けても。あの時代は、酸素ボンベもままならぬ。装備だって、今ほどでない。でも、挑んだんだ。エベレスト初登頂の記録は、エドモンド・ヒラリーテンジン・ノルゲイ
前人未踏の局地。そのチャレンジ精神と志しの高貴さに。
発見された。から、「伝説」が幕を閉じるか。それは知らない。次々と若い人に、口承でも、語り継がれるのだろう。
発見されてないはずだ。植村直己さんは、未だ。
彼の極寒に耐えた強靭な身体と孤独を忍んだ逞しい精神力は。東日本大震災と以降数あるそれらに、対して。
十分使える、生きている「伝説」足り得るのではないか。
彼のまぶしい笑顔が、浮かぶ。