「聖句」にある。盲目の歌手の歌にもある。「アイ キャンノット ストップ ラビングユー」
悲報に、ある芸能界の方が『神も仏もない』と答えていた。きわめて稀な、［ピロリ菌］が介在したらしい、病変によるという。自分は初めて＜細菌＞に対して憎しみを覚えた。だからその名を見つけると、彼女を思い出さずにはいられない。
直前の南の島の番組でしっかり観客してたから、その落差は強烈だった。「地下鉄のマドンナ」という遺作の歌もあるそうな。自分もよく地下鉄で移動した。
書棚の上、もう病魔にという表情の、雑誌切抜きがある。
昔々、少年が、居住する自治体の記念日で無料開園の動物園に、ひとり遊びに行った。不忍池の岸から数メートル離れて、楕円形のちいさな人工の島に、一匹の手長ザルがいて、目と目があった。当時園モノレールがすでにあったが、乗車賃がなく、徒歩でたどり着いての話。少年がいつも乗り降りする駅前の果物屋、奥の壁は、並ぶ商品多くみせるため鏡仕様。それに映ったバナナは、友だちの急病か家族のそれ、がないと口に届かない代物。そのバナナを、その手長ザルに岸越しにあげたかった。
映画「オルフェ」でもない、映画「黒いオルフェ」でない、歌｛黄色いオルフェ｝があるとかないとか。そこは、弁財天を祀る、｛黄泉｝の入り口か。
「聖句」にある。ならば、偲ぶ、のは許されるはずだ。
