かいふう

近未来への展望や、如何に。

「戦艦ポチョムキン」「ぼくの映画史」.その2

kaihuuinternet2006-02-16

昔々観た。「モンタージュ」理論とかで、この作品でそれがわかる、というので。そしてオデッサ階段のシーン。皇帝の兵隊隊列から銃撃受ける階下の市民たち。権力側の問答無用の発砲、血に染まる苦痛の顔。この対比がそうか。もうひとつ、階段の斜面の縁に鎮座する獅子の石像。眠れる獅子、銃声に耳をそばだて目を見開く獅子、そして口を開き吼える獅子。これが惨劇の経過とともに挟まれる。
エイゼンシュタイン監督の伝記を後日買った。上下巻で大型本である。業界に入ったならともかく、こぼれた方なら、その話しか無い訳で、後日この本を貸したが為、返却の為またその本人を探す時間と金を費やす破目になる。結局彼も映画でない、音楽関係に職を得たと聞いたから。
腐った食肉に抗議した戦艦乗組員が叛乱の事件。当時日露戦争前後、艦隊主力の戦艦が異状事態では、皇帝の威信も国民の士気も落ちる。題材としても、歴史上でも重要なそれだ。