はじめは、どうせどこかの誰かの金儲け、ぐらいにしかおもっていなかったが、連日のニュースで、とりわけ米国審判の誤審あたりから、気になりだした。そしてまさかの日本チーム準決勝進出。ここまでで２度のどんでん返し。その相手が韓国、と来れば、観戦せずにいられないでしょう。
前日の、怒りに吼えるイチロー選手の顔、その謎が、さらに興味とハラハラをかきたてた。祈った。そうする自分を老いたとしても、彼の怒りを静めるのは、それしか浮かばない。
試合が始まった。我がチームは投手がよく抑えた。そして代打。王監督の采配、これがホームランを呼ぶ。ムードが一転する。チームメートが皆打つ。野球の醍醐味がもろに出て来た。怒り吼えた顔も発奮した。
フルタイム試合を観たのも、何十年ぶりだ。野球というスポーツ、そのプロの代表格の集団、日本のチームが如何に若いタレントを擁しているか、攻守ともに鑑別してやろう、期待を裏切るものではなかった。
先日巨人軍元監督藤田元司氏の葬儀、弔辞を読む川上哲治氏。ともにモノクロ画面ＴＶ中継でその活躍を、少年は観ていた。彼らの肩には、シベリア抑留から帰還した同軍監督水原茂氏と同じく、戦後があった。
韓国チームも強い。しかしそれより勝った日本のチームワークの良さ。それが確認出来た事こそ、安眠の元なのだ。観客たる国民へのプレゼントだろう。本当にありがとう。
