かいふう

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横田めぐみさん描いた漫画、タイで出版。

バンコク=田原徳容】北朝鮮拉致被害者の横田めぐみさんと家族らを描いた日本漫画「めぐみ」タイ語版が17日、タイで出版された。

「めぐみ」は、めぐみさんの両親、横田滋、早紀江さん夫妻らの活動を描いたもので、漫画家の本(もと)そういちさんの作品。2004年〜05年に雑誌に連載され、その後、単行本として出版された。

タイでも約30年前に女性1人が拉致されたとされ、政府が調査中だが、国民にはほとんど知られていない。地元で日本語出版物の翻訳を手がける近藤秀和さん(39)が今年2月、「漫画文化が浸透するタイで、拉致問題を考えるのに最適」と「めぐみ」の翻訳を企画。タイの大学で日本語を専攻した若者の協力を得て、半年がかりで完成させた。上下2巻計6000部で、うち1000部は日本政府を通じ、タイの教育機関に寄付される。

一方、バンコクでは17日、北朝鮮人権状況国際会議も開幕し、拉致被害者曽我ひとみさんの夫、チャールズ・ジェンキンスさん(67)が出席。タイの拉致疑惑は、ジェンキンスさんが05年に著書「告白」で初めて指摘。78年4月にマカオで失跡したアノーチャ・パンジョイさんの可能性が高まり、タイ政府が北朝鮮に情報収集の協力を要請したが、北朝鮮側は「該当者はいない」としている。(読売)