かいふう

近未来への展望や、如何に。

壊れタマゴを見つけた。

遅い昼食に外に出たら、アスファルト舗装歩道上で、タマゴを見つけた。
表面が球状で、しかも白いのに茶色が飛散してモザイク状にある。何だろうと、拾うと、これがちいさなタマゴなのだ。縦20mm、横15mmほど。ミニ・ウズラ卵と形容すると、分かりやすい。
数箇所破損してる。中身は流出したらしく、黄色がその周りで付いているだけ。
もう中は空っぽである。落ちていた辺りににも、気配がもはや無い。
固体になる以前に、流体のまま、喰われたのか。路上に流れて、数日前の大雨で消えてしまったか。
片手の三本指で宿主のいない殻をつまみながら、昼食場所へと足を運んだ。
冷蔵庫には扉の上段に鶏卵があったっけ。今でも、生卵で温か御飯に醤油は、美味しいよな。
以前、羽化し損ねたミイラ蝉の居た場所に、その空殻を置いた。
ここしばらくは、生卵御飯は食べられないだろう。
それにしても、そのタマゴは、何属何科の卵だったろう。
親の体温で保たれて、出てくるなんて。
この夏休みの宿題なら調べもしようが、あの時の少年はもう居無い。
老年は、何の殻を残そうか。
表面が球状でしかも白いのに茶色が飛散してモザイク状にある。それを不思議がらせる。
それほどのものが、残せるのだろうか。
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     梅雨後葬送歌 ♪
きっと今年も梅雨に打たれて。
なくした人をおもいだす
多分それは梅雨じゃないよと
なくした人は言わないし
送るつもりはなかったに。
梅雨のち憂うは 夏が拒むから もう

梅雨の間は 泣かずに居たに♪

あのをつけて呼ぶ若さに。

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その十字路には、人数分の生命力が留まってるんじゃないの。
何れ慰霊碑が建つかも知れない。街も変わるだろうな。
こんな軽い唄、アニメの敬礼コスプレ風でも。