かいふう

近未来への展望や、如何に。

30分という時間差。

なぜかクマゼミ

先日、ある展示会に自由参加で、ある施設に宿泊し、翌朝、チェックアウトに30分早く出た。カウンター越しの係員が、それを否定的に発言するを、聞いた。その日も展示会参加と思ったのだろう。
連結車両に乗り、中継地点で下車後、違う路線に徒歩で向かう。見学の情報で疲労が残り、うつむき加減。と、足元の白いコンクリート面に、緑色の物体がくねくね横切ろうと出て来た。毛虫ではない。毛が無くやや大きめ。揚羽蝶の類か。その虫が横断する距離は、かなりのもので。とても到達するまで無事は、あり得ない。それで、親指と人差し指で緑色本体を掴み、展示会配布物に載せて、横断先の円形の草むらへ、入れてきた。
30分早く出た、事をこの時肯定的に承知したのである。
その緑のサナギが草むらから、羽をひろげて飛翔する、を後日誰かが見るのだ。
ひとつの生命体を、延命させたのだ。
掲載:クマゼミ