かいふう

近未来への展望や、如何に。

5分という時間差。

その夏

先日、ある集会に自由参加で、JR路線で行く事にした。その路線は通勤時利用してたので、熟知してる。ただし今回午後なので。案の定、快速3本連続故、特快も通勤快速も無い。それでもって、すぐの快速に乗車。もう本能的、優先席の乗車口。その車両後部のその席口から。乗り口側のそこには、3席のうち連結に近い二席に幼児とその母親。車内アナウンスが、前の駅ホーム上臨時停止ボタンが押されました。5分程遅れます。痩せて無精ひげの老人が凝視したからか。その母親は、日焼け顔でやおら立ち上がると、幼児を乳母車に乗せ、反対側の扉前に出た。彼女が、老身の夏衣の襟のブルーリボンに気付いたのか。老人が、起き上がる彼女のお腹の曲線に気付いたのか。目の前の二席空席に、ひとり老人は咄嗟、「まだ前の駅止まってますよ。」
返事が聞こえぬまま、折角の空を埋めない訳には行かぬ。御礼を言って、一席下した。妊婦にしてはミニスカだと、その強健な後ろ脚を見た。
前の駅が、停車駅になって、肝っ玉母さん予備軍は降りて行った。

                                                                                                                                • -

同日、ある集会の帰路。通勤快速がある、と知って。ホームに並んで待ってたら。着いたのは、優先席どころじゃない。「JR、ユー、ブルータス。」押されて雪崩れ込んで、私鉄沿線当時のトラウマで、車内臨時停止ボタン、が脳裏を走る。しかし、ポニーテイルのセイラ―服が通学帰途か、隣に来たので、耐える。
環状線主要駅に停車前、人身事故か、一本休止。その主要駅発の快速あり、とのアナウンス。そんなぎゅう詰め持たない。で、快速に乗換え。再び本能的、優先席前。途中、同年代のサラリーマン現役に一度は譲るも。二度目は、終点近くかの若者に、目線で許諾、座る。彼も、襟のブルーリボン見たな。
それで、往路の若い母親よろしく、降りる一つ前の駅で、席を立って、降車口扉前に。