かいふう

近未来への展望や、如何に。

ある少女の死

先年、同じ県内にある人造湖の虹の大橋を抜けて、国民宿舎に泊まり、丹沢湖まで行った。コスモスの花が地元農婦と重なるから、秋でしょう。湖を横断する橋を往復し、湖面とボートを視界に入れた。
実はその日より更に先日、湖上で、もうひとつの事故があったのだ。
ニュースは告げていた。行楽に来た親子連れが、ボートに乗った。そして、はずみで落ちた弟を助けようとして、姉が湖面に飛び込み、溺死した。
{お姉貴(ねえ)さん}という詞と曲ができた。メロディ♪は口からすぐにでも出る。しかし詞をメモしたのが、引越しやらで何処かに隠れた。
{背丈もあるよなコスモスに♪、・・・あなたをのみ込んだ湖は♪} 暗いよな。こんなの、着メロで流せるんだろうか。
でも、遺さないと、何も伝わらんのよ。
では、それを遺せ、と誰が。
行けば作れると想った訳でもない。昼食の手打ち蕎麦屋、庭先で暗く食べる孤客に、後すぐ店仕舞いしてたけど。縁起悪い客か、感じ取っていたのかな。
{合祀}じゃないが、勝手に{レクイエム歌謡}作ってもね。
その時泊まった宿の一階には、湖色にもみえる色に塗ったグランドピアノがあった。眠る前その音色を誰か弾いていた。

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翌日が何の日か承知してるので、今日なら、故人でも許される、とおもうのです。その少女のお墓は、十字架でないかも知れない。しかし、彼女が弟を救おうとしなければ、彼女は何十年後かに、クリスチャンになったかも知れない。彼女の行為はすでにクリスチャンのそれでしたから。幼い弟は死なずに済みました。