かいふう

近未来への展望や、如何に。

『値切らず買ってもネギ』。食卓のメンバー.その1

塩害を逆手にとり、海水を散布するユニークな長ネギ栽培法を千葉県山武市のJA山武郡市(佐瀬信男組合長)が考案した。

台風で海水をかぶった畑で、長ネギだけが生育したことをヒントに開発、従来よりもやわらかい食感で甘みが増すという。「九十九里・海っ子ねぎ」の商品名で、20日に東京・大田市場に出荷する。

開発のきっかけは、2002年10月の台風21号。九十九里海岸沿いの畑は強風で海水をかぶった。ブロッコリーなどの作物が枯れる中、なぜかネギだけは変色も少なく、順調に育った。農家からは「例年より味が良かった。ネギと海水は相性がいいのでは」との声が上がり、JAが海水を使った栽培を始めた。

05年春からは、同県山武農林振興センター(千葉県東金市)と協力。濃度や散布頻度を変えながら3度の試験栽培を行い、栽培期間(6か月)の最後の2か月間に、一定濃度に薄めた海水を散布すると、真水で育てたネギよりも白い部分が太くなり、やわらかくて甘みが強くなることが分かった。

同センターの渡部和彦・上席普及指導員は「普通のネギに比べ鉄分が4倍、ベータカロチンが2倍多く含まれているネギもある。海水中の豊富なミネラルが影響しているのではないか」としており、県が詳しい分析調査を進めている。

同JAやさいの里営農センターの能勢浩一・営農課長は「災い転じて福となった。消費者に認められれば、年内にも商標登録して生産量を増やしたい」と話している。(2006年11月19日読売新聞)
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白い研究服着た学者の方がたが、蛍雪を経て試験管かなにかで新発見、っていうのも感動ものだけれど、土を耕す農家の方がたが、被害を忍耐と知恵で克服する、っていうのも同じです。
ネギは薬ですから、食感も香りもいいです。玉ネギもラッキョウもニンニクも兄弟です。ネギに醤油が合うのがうれしい。
落花生とならぶ名品に育つよう。「九十九里・海っ子ねぎ」、こっちまで出回らないかな。

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下仁田・殿様ねぎ」を民放で取材してました。一年以上育てたものを、わずか一ヶ月で出荷する、という。冬の鍋物の具にもってこい。
下仁田はコンニャクだけかとおもいしが、秋刀魚と同じで、献上品を殿様が喜んだという。たしかに、スタジオで試食する皆の笑顔、本物です。油で軽く炒めて、味噌を載せた白い部分、御飯でいける。生産農家の庭先で、みどりの葉、茎、そして白い根。どれも天ぷらで、美味しそう。(2007年11月20日