かいふう

近未来への展望や、如何に。

日本郵政が事業計画。

kaihuuinternet2007-05-05

官業の下で温存されてきたムダの排除に断固として取り組まなければ、民間会社としての成功はおぼつかない。

10月の郵政民営化へ向けて、持ち株会社となる日本郵政が事業計画をまとめた。

金融部門である「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命保険」の2社を中心に新規業務に進出して収益を確保し、「早ければ民営化後3年目」に、金融2社と日本郵政の株式上場を目指すとしている。

株式上場時期は、昨年夏の段階では、「民営化後4年目」となっていたが、1年前倒しされた。

株式を上場すれば、経営は株主の厳しい監視の目にさらされる。西川善文日本郵政社長は、早期上場をてこに、郵政の経営改革を急ぎたいのだろう。

それには、これまでの業務の徹底した見直しが必要だ。日本郵政公社は、郵政ファミリー企業と公社の取引を総点検するため、外部有識者による委員会を設置した。関連会社の整理を含めて、民営化の前に結論を出す予定だ。

公社OBの天下り先となっているファミリー企業は、業務委託費などが割高だと指摘されてきた。株主にきちんと説明できないような取引は、この機に一掃すべきだろう。

全国2万4000の郵便局の約8割を占める特定郵便局の改革も重要だ。

生田正治・前郵政公社総裁は昨年、普通局長より特定局長を優遇していた人事制度を改める計画を打ち出した。特定局を束ねる地域組織の発言力が強すぎて、本部の経営方針が浸透しにくい状況も抜本的に変えようとした。

だが、これを引き継いだ西川社長は、特定局長の優遇は廃止するものの、特定局の地域組織は事実上、温存する仕組みを採用する方針だ。

地域に根ざした特定局の営業力を、民営化後の事業展開に活用する意図だろうが、支出や業務の効率化の徹底に支障をきたさないか、疑問が残る。

営業力、収益力も大事だが、民営化の本旨が損なわれてはなるまい。この点は新規事業への参入も同様だ。

ゆうちょ銀は住宅ローンや変額年金保険の販売を計画し、預金の預入限度額廃止を希望している。かんぽ生保も保険限度額の引き上げなどを求めている。

郵政民営化の最大の目標は、政府系金融機関改革と両輪となり、肥大化した官製金融の規模を縮小することにある。株式保有を通じて国の関与が残る下でのいたずらな業務拡大は、好ましくない。

政府の郵政民営化委員会は、慎重に事業計画の審査に当たるべきだ。(読売)
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こどもの頃、色鉛筆を買ってもらって、「きいちのぬり絵」で色彩感覚を修行して、富士山の図柄の切手をジカセイサクした、記憶がある。一枚いちまい同じ絵を横に並べて描き続けた。印刷でないから、どれもこれもオリジナルということだが。どうせ使えないので、公文書偽造などと意識もなかった。
海が通える土地に職を得て、その給料を自転車で、最寄の特定郵便局に運んだ。その当時の利息は、憶えてない。
その地域から引き上げて、10年経て、景気がよくなり、その時の定額貯金が複利で10満期で元本約2倍になることは、誰もが知っていたことだろう。その満期の金銭がどこへいくか、それで中期国債やら、そのファンドやら、抵当証券やらまで、多種の金融商品が市場に出回った。それらの相乗効果で、バブルが醸し出された。
司馬遼太郎さんが危惧を抱いたのは、それで周りが見えなくなって、それらへと国民全体が傾いた、いい意味でも悪い意味でもの国民性の偏向であったろう。
そして現在、その当時の貯金金利を忘れてない者は、小数点以下の金利が、冗談にしかおもえない。自分もそのひとりである。
あれも、これも、国の政策ならば、国民はどう考えるだろう。
どう、老後の貯えを、有効に使おうと思案するだろう。
福翁の著作を知らなくても、漱石全集を開けなくとも、一葉の作品に触れなくとも、彼らの紙幣の束を握り締め、それをお手玉するのに長けたマジシャンばかりが闊歩して、それが王道だと豪語したら、もう一度あの時を迎えてしまうのではないか。
NHKTVで、たしか「坂の上の雲」、もうすぐですよね。