かいふう

近未来への展望や、如何に。

テロ首謀者の末路。

kaihuuinternet2006-06-08

【カイロ=長谷川由紀】イラクのマリキ首相は8日、イラク国内の反米武装勢力の象徴的指導者で、国際テロ組織「アル・カーイダ」と関係の深いヨルダン人テロリスト、アブムサブ・ザルカウィ容疑者(39)が7日、バグダッド北方約70キロのバアクーバ近郊の潜伏先で駐留米軍空爆を受けて死亡した、と発表した。

同容疑者はイスラムスンニ派過激派集団「イラクの聖戦アル・カーイダ組織」を率い、イラク国内で数多くの自爆テロを指揮する一方、2004年10月の香田証生さん(当時24歳)の拉致・殺害事件を含む外国人を標的としたテロを首謀した。米国はその所在の特定につながる情報提供者に2500万ドル(約28億円)の懸賞金をかけていた。

マリキ首相は8日、駐留米軍のケーシー司令官と共同で記者会見に臨み、「ザルカウィを排除した。新たなザルカウィが出現すれば、必ず排除する」と述べ、5月20日に発足したイラク本格政府の最大課題のテロ撲滅を誓った。だが、同容疑者の死がそのまま治安回復には結びつかないとの見方が多い。

イラク国内の対立構図は、スンニ派武装勢力による反米テロだけでなく、同派とシーア派武装勢力の戦闘、シーア派内部の権力抗争などといったように、極めて複雑化している。

今回の空爆は、同容疑者の居場所について情報を入手した米軍が実施し、遺体の指紋照合で本人と特定した。側近ら7人も死亡した。
(2006年6月8日読売新聞)
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当事国イラクの首相自ら発表することは、その国民のみならず、海外の国々の人々の気持ちをも鎮めたことだろう。
爆撃した米軍との共同会見も、威信の誇示と保持の歩調を知らしめた。
何よりひとりの日本の青年へ、テロは敗れる、報告もできる。香田証生、彼はクリスチャンですから。
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【ワシントン=五十嵐文】ブッシュ米大統領は13日、バグダッドを電撃訪問し、イラクのマリキ首相と会談した。大統領のイラク訪問は2003年11月以来、2回目。

イラクでは最近、マリキ政権発足、アブムサブ・ザルカウィ容疑者の死亡という、米政府にとっては肯定的な展開が続いており、突然の訪問は、米政府のイラク政策の成果を強く訴える狙いがあると見られる。

ホワイトハウスによると、大統領と首相の会談は、イラク元大統領フセインの元宮殿で、現在は米大使館として使用されている建物内で行われた。ホワイトハウスは大統領の滞在が5時間程度になるとしている。

イラク国内では、駐留米軍によるイラク民間人虐殺疑惑が明るみに出たことで、米政府や軍に対する反発が強まっており、米政府とイラク新政府の間で摩擦が生じることも懸念されている。大統領は今回の訪問で、新首相との信頼関係構築を図る。(2006年6月13日読売新聞)