かいふう

近未来への展望や、如何に。

受験と履修漏れ.教育の現場から.その2

全国の高校で卒業に必要な必修科目が教えられていない問題で、新たに33校で履修漏れがあったことが26日分かった。

履修漏れは18道県98校に拡大した。このうち、青森県立三本木高校では、学習指導要領とつじつまを合わせるため、履修漏れのあった生徒の成績表に、学んでいない科目の成績を記入するという虚偽の記載をしていたことも明らかになった。

新たに判明した高校は、北海道の7校、青森の2校、岩手の5校、山形の1校、栃木の5校、静岡の7校、長野の2校、鳥取の1校、山口の1校、福岡の1校、佐賀の1校。私立も9校含まれている。ほとんどが、地理歴史教科の必修の2科目のうち、1科目しか履修させていなかった。

青森県立三本木高校では、理数科3年生36人について、2年生の時に、必修2科目のうち1科目しか履修していなかったにもかかわらず、成績表では、履修していない科目にも成績をつけていた。

県教委には、2科目を学ばせると報告。生徒には、成績表のつじつま合わせを、2年生に進級する際に説明していた。生徒からは不満や疑問は出なかったという。

また、静岡県下田北高校では、3年の理数科41人と普通科理系64人の計105人が地理歴史教科で必修科目の世界史を全く履修しないなどの履修漏れがあった。昨年度から続いており、必修科目を未履修のまま107人が今春卒業している。村野好郎教頭は「塾も少なく、大学受験のために必要だった」と話している(2006年10月26日読売新聞)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
現役受験生が母校のそれで発覚、最後の追い込みで貴重な時間を受験科目でないものに割かれるとしたら、返って苦行を強いることになってしまう訳だろう。
未履修のまま今春卒業している生徒、この件で自覚したら、どうするのだろう。運よく入学して遠くに下宿する、母校近くの自宅にいる、予備校通い。NHKの通信講座かで振り替え効かすか。それとも、その単位不足分、最寄の介護ボランティアで立替えするとか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
全国の高校で卒業に必要な必修科目が教えられていない問題で、必修逃れの学校は26日、全国35都道県で計249校に拡大したことが読売新聞社の調べで分かった。

また、大学推薦入試のため、未履修の科目を履修したように内申書を書きかえ、生徒の願書をすでに大学側に提出していた学校が、少なくとも富山、島根などで20校以上あることも判明。履修漏れ問題の波紋が広がっている。

26日現在で履修漏れが見つかっているのは、北海道(25校)、青森(6校)、岩手(34校)、宮城(6校)、秋田(1校)、山形(18校)、福島(15校)、茨城(6校)、栃木(11校)、群馬(5校)、埼玉(4校)、東京(2校)、新潟(4校)、富山(1校)、石川(4校)、福井(5校)、山梨(3校)、長野(13校)、岐阜(4校)、静岡(22校)、愛知(1校)、奈良(1校)、鳥取(2校)、島根(18校)、岡山(10校)、広島(2校)、山口(1校)、香川(2校)、愛媛(1校)、福岡(5校)、佐賀(6校)、長崎(1校)、大分(4校)、宮崎(2校)、鹿児島(4校)。このうち、香川県丸亀市の私立香川県大手前高では、全学年(509人)で未履修が判明した。中でも、3年生176人のうち理系の87人について、必修の「保健」「情報」を履修させていなかったほか、2科目が必修の地理歴史で「世界史」の1科目しか教えておらず、210〜280時間の補習が必要という。

また、東京都の都立八王子東高では、3年生320人のうち181人が、本来、必修の公民で「政治・経済」とセットでとらなければならない「倫理」を履修していなかった。

一方、富山県立高岡南高校では、すでに5人が大学や専門学校に推薦入試の願書を提出。大学などに提出した内申書には、実際には必修の2科目のうち1科目しか履修していないのに、未履修科目に履修した科目と同じ成績をつけていた。同校は今後、大学などに事態を説明し、すでに提出した内申書については、補習後の成績に応じて内容を修正していくという。

また、松江市立女子高では、履修していない方の科目の成績も内申書に5段階で記入。既に約80人の内申書を大学などに提出していた。広島県呉市の私立呉青山高でも、今春の卒業生21人が世界史を履修していなかったが、内申書に、政治・経済の成績を記載し、私立大への推薦入試に提出。世界史などの履修漏れがあった岡山県の県立3校や青森県立三本木高校も、推薦入試の内申書に別の科目の成績を記入していた。(2006年10月27日読売新聞)