かいふう

近未来への展望や、如何に。

JR羽越線脱線、転覆事故から1年。追悼慰霊式。

5人が死亡、32人が重軽傷を負った山形県庄内町のJR羽越線特急脱線・転覆事故から1年を迎えた25日、現場近くのホールでJR東日本主催の追悼慰霊式が営まれ、遺族らが改めて犠牲者の冥福(めいふく)を祈った。

猛吹雪だった1年前と異なり、この日は穏やかな天気。式には、冬柴国土交通相ら約450人が参列した。死亡した秋田県にかほ市の会社員畠山学さん(当時42歳)の父、良一さん(71)が「残された子どもたちの一番の楽しみは、夢に出てくるお父さんと会うこと。これからも子どもたちに会って、心を和ませてください」と呼びかけると、会場からはすすり泣く声が聞こえた。

JR東の清野智社長は「2005年12月25日を『安全の再出発の日』とし、全社員が一体となって安全確保に取り組む」と誓った。

事故現場には、御影石2枚で手を合わせる姿をかたどった慰霊碑が完成。事故発生時刻の午後7時14分には、死亡した2人の遺族計7人と清野社長らが黙とうをささげた。

事故原因はダウンバーストや竜巻などの突風とみられており、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が調査しているほか、山形県警も捜査を進めている。(2006年12月25日読売新聞)
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秋田県職員で歯科医の臼井和弘さん(当時34歳)は、新潟県への出張途中で事故に遭い、亡くなった。

ライフワークが、子供の虫歯予防だった。フッ素のうがいを奨励して回り、熱意は秋田県内の約90の幼稚園や保育所での導入に結実した。

その功績をたたえ、秋田県は11月、「臼井記念歯科保健功労賞」を創設。受賞した県内3団体のうち、由利本荘市立笹子(じねご)小学校は、全校児童に給食後に3分間の歯磨きをさせ、さらに1分間、フッ素のうがいも取り入れている。加藤仁教頭は、「児童に定着し、虫歯も減ってきている。臼井さんの取り組みを絶やさず、続けていきたい」と話す。

「何も考えることができない」。保育士だった長女の真裕美さん(当時22歳)を失った浮部佳治さん(50)(新潟県長岡市)は、声を振り絞るように話す。

真裕美さんは旅行先から帰宅するため、先頭車両に乗り合わせた。自宅玄関には「真裕美」と記された表札がかかったまま。「そっとしておいてほしい」。遺族には、時間が止まったままだ。

2両目に乗っていて軽傷を負った川崎市中原区、会社員寺井鉄志さん(54)は、「あの夜の恐怖、人が亡くなったことの悲しさを忘れたわけではない。けれど、あの記憶と一緒に一生を過ごしていく心の整理、覚悟はできた」と語る。25日は特急いなほに乗り、事故後、初めて現場を訪れ、慰霊式典に出席する。(2006年12月25日読売新聞)
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山形県には親しみがある。個人の意識の問題ではある。
鉄道鉄橋事故では、山陰線余部鉄橋の転落事故があったが、あの高さでのそれはわかったが、こちらは低地、しかも高さもさほどある訳でもなし。現在も調査中とのことです。