かいふう

近未来への展望や、如何に。

日中両国の歴史共同研究。

【北京=末続哲也】日中両国の有識者による歴史共同研究の初会合は27日、北京で2日間の日程を終えた。

日中双方は「歴史問題は、政治の重荷になって日中協力関係を妨げるべきではない」、「日中双方の歴史認識ギャップは誇張されており縮小・整理するべきだ」などの認識で一致。次回全体会合を2007年3月に日本で開くほか、「古代・中近世史」と「近現代史」の各分科会を随時開催することを決めた。

日本側座長の北岡伸一・東大教授は記者会見で、初会合の印象を「全体の雰囲気は非常に真剣、率直、友好的で、大変良いスタートを切った」と語った。

北岡座長によると、初会合では、委員の自己紹介に続き、今後の研究の進め方やテーマ設定などを議論。日中双方の認識の違いが目立つ近代史研究は、両国の研究の現状を再検討することから着手する方向になった。近現代史を「近代の開始から昭和の初めまで」、「満州事変から戦争終結まで」、「戦後」の3時代に分けて議論する方針も固まった。

具体的なテーマ設定は今後、分科会で話し合う。各分科会は、必要に応じ、外部から各分野の専門家などの研究協力者を招く方針。第3、4回の全体会合はそれぞれ07年12月、08年6月に開き、同年中を目標に研究成果をまとめる。(2006年12月27日読売新聞)