かいふう

近未来への展望や、如何に。

光市母子殺人事件、差し戻し控訴審の第3回公判。

山口県光市で1999年、会社員本村洋さん(31)の妻弥生さん(当時23歳)と長女夕夏ちゃん(同11か月)が殺害された事件で、殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪に問われた元会社員(26)(犯行時18歳)の差し戻し控訴審の第3回公判が27日、広島高裁(楢崎康英裁判長)であり、前日に引き続いて弁護側の被告人質問が行われた。

元会社員は、夕夏ちゃん殺害について、「首を絞めた認識はなかった。結果として殺害したことに深い絶望を覚えた」などと述べ、弥生さんに対してと同様に殺意を否認した。

1、2審で認めた夕夏ちゃんの首をひもで絞めたとされる殺害状況について、弁護側は「(夕夏ちゃんの)首を絞めたのか」と質問。元会社員は「わかりません」と答えた。夕夏ちゃんの首にひもが巻かれていたことを知ったのは、「捜査員から袋に入ったひもを見せられてわかった」と述べた。

夕夏ちゃんの遺体を押し入れに入れた理由について、「何でも願いをかなえてくれる場所だと思っていた。ドラえもんがなんとかしてくれると思った」と話した。

また、弥生さんの死亡後、乱暴したことについては、元会社員は「生き返ってほしい思いでの行為で、復活の儀式だった」と供述した。

安田好弘・主任弁護人が最後に、改めて弥生さんと夕夏ちゃんに対しての殺意と乱暴目的の有無について質問。元会社員は「事実無根」「記憶にない」などと語気を強めて答えた。(読売)
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「わかりません」と「記憶にない」か。
検察側から見てしまう。
自分が、この事件を気にするのは、母子家庭とか、の対極にあるから。そう感ずるから。
棄てられた母子家庭で泣くのは、誰かわかっている。
ならば、したくもない記者会見で母子を奪われ、ひとり遺影を脇に抱え健気に反論するのは、残された夫であり父親である。
無名でも慎ましく楽しい家庭。そういう家がひとつ破壊され、無残を何年経ても囲っている。
不条理の只中の被害者。
理不尽に浸る感覚マヒの容疑者、のその答弁。
わからない、から、審判をわかりたいだけであって。
純粋な客観を問われてるんであって。
被害者の孤独と、容疑者のそれと、自分のそれ、なんだよな。