かいふう

近未来への展望や、如何に。

一枚の写真.その1

大石芳野写真集「ベトナム 凛と」をめくると、モノクロの一枚に出会った。粗末な草木造りの掘っ立て小屋の屋内、上からはそれ故の木漏れ日が斜めに光を射す、左に労働に疲れた夫婦、右にひとり小学生くらいの少女。彼女の眼に微かにひかるもの、その視線は両者の中央に置かれた食物。父母は無言、彼女も。育ち盛りの子供に、それは足りない粗末な。今日も、という少女の横顔。
大石芳野さんとは先年会う事がかなった。写真集「『夜と霧』をこえて-ポーランド強制収容所の生還者たち」の展示場で、それに印鑑押してもらった。サインにすればよかった!

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劇映画ではないですが、大石芳野さんの、あの両目の間、額に何かがあるのだろう、とは今もって不思議におもいます。やはり、彼女も名カメラマン。