かいふう

近未来への展望や、如何に。

旧体制崩壊の引きがね

kaihuuinternet2006-04-26

チェルノブイリ原発事故から20年となった26日、広島市中区原爆死没者慰霊碑前で、平和運動家らが「事故を繰り返すな」と、座り込みで訴えた。広島市などで作る「放射線被曝(ばく)者医療国際協力推進協議会(HICARE)」は、土肥博雄会長(広島赤十字・原爆病院長)をウクライナキエフで開かれている国際会議に派遣、ヒロシマの取り組みをアピールした。

座り込みは、反核を訴える県原水禁(向井高志代表委員ら)などの呼びかけで約60人が参加。「被災者は700万人いて、苦しみは今もなお続いている。事故の影響に終わりがないことを肝に銘じないといけない」などとするアピールを採択した。小泉首相らに送るという。

参加した向井代表委員は「放射線が人体に与える影響がいかに恐ろしいかが具体的になっていることを教訓にしなければ」と被爆ヒロシマの果たすべき役割の大きさを訴えた。

HICAREによると、国際会議は国際原子力機関IAEA)などの主催で、土肥会長は主催者の依頼で講演。「我々は今後も被ばく者医療の、世界ネットワークの中心として精力的に活動していく」と訴えると、大きな拍手を受けたという。

息の長い支援を続ける市民団体「ドクター・ジュノーの会」(府中市)の甲斐等代表(55)は事務所兼自宅で、静かにこの日を迎えた。

1991年以降、毎年、現地へ健診団を派遣し、ウクライナでの甲状腺がん健診システムを確立した実績がある。「市民から市民への支援」という立場を貫き、カルテを持ち帰ってロシア語に翻訳し、返送する心遣いもしている。

甲斐代表は「昔の広島のように、今後がんの発症が予想され、現地では未来への恐怖が大きい。被災者の思いに持続して付き合っていきたい」と決意を新たにしていた。(読売新聞)

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キエフ=木下聡】チェルノブイリ原発事故20年の国際会議が24日午後、同原発が立地するウクライナで始まった。

事故の影響によるがんの死者を推定約4000人とした昨年9月の国連機関の報告をめぐり、「過小評価」とする被災国などと国連代表による討論会も予定されており、事故を風化させないための活発な議論が展開されそうだ。

ベラルーシで今月19日から3日間開かれた国際会議に続くもので、ウクライナ政府が主催、世界保健機関(WHO)や国際原子力機関IAEA)などが協賛し、15か国から約700人が出席する。ユシチェンコ大統領が開会を宣言。松浦晃一郎・国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)事務局長が、これまでの被災者救援の取り組みなどについて述べた。会議は26日まで。(読売新聞)

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【ウィーン=石黒穣】ソ連共産党書記長だったゴルバチョフ氏は、26日付オーストリア・スタンダード紙などに寄稿し、チェルノブイリ原発事故発生を受け、政治局で対応を協議したが、「1日半、我々自身もなにも情報がなかった。それが大惨事であるということは数日たってからようやくわかった」と述べ、ソ連指導部が情報の隠蔽(いんぺい)工作を図ったという疑惑を否定した。

また、事故をきっかけに、「表現の自由の可能性が広がり、体制がもはや維持できなくなった」と指摘。「(事故が)5年後のソ連邦崩壊の真の原因になった」との見解を示した。(読売新聞)

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ウクライナが、旧ソ連邦時代の穀物生産の数ある重要拠点のひとつであったことは確か。
ゴルバチョフ氏もそこか、その近辺の出で、そこから党の階段を上って、レーガンとのレイキャビク首脳会談へと到る。あの時は、東西冷戦国際政治における分水嶺、もうこれ以上の歴史的劇的場面はないだろうと、興奮と緊張で数日間を過ごした、記憶がある。
承知していたゴルビーは。すでに祖国を救う為には、何を話し合い、どう決着すべきかを。彼は、その時すでに偽悪者だったはずだろう。共産主義より資本主義を、社会主義社会より自由主義社会を。かって渡米し、摩天楼や各地市民農民と身近に接した体験や会話から、時代の趨勢、未来への判断はつかんでいたはずだ。後は決断あるのみ。そしてそれは、何を隠そう、本人の順番だから。
東西ベルリンの壁は、ワレサ率いる[連帯]勢力台頭と、スラブ系(記憶違いでなければ)ポーランド出のローマ法王による影響もあって、市民の団結により崩壊したではないか。それと、この事故である。東はソルジェニーツィン収容所群島」の凍土シベリアから、西は複雑多民族バルト三国まで、余りに広大な領土と顕在する地域格差。そしてずさんな核関連施設の管理体制がかくも表面化した時に及んでは。
世界の人々が注視し傾聴した会談は、その通りになった。より平和になった、と皆が信じた。そう想わせる事こそ、新しい時代の幕開けに相応しい、両首脳の役割であり、その重責を彼らは務めた。感謝してます。
それにしても、広島型500発分の放射能だそうです。恐ろしい、のひと言です。