かいふう

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隣国の拉致情報

kaihuuinternet2006-06-06

【ソウル=中村勇一郎】韓国の情報機関・国家情報院が、北朝鮮による韓国人拉致被害者を489人と認定し、うち103人の生存を確認していることが5日、明らかになった。

野党ハンナラ党北朝鮮の実情に関する情報公開請求に対して、回答した。

ハンナラ党が公開した回答書によると、国情院は脱北者やこれまでに逮捕した北朝鮮スパイの供述などから、北朝鮮による拉致被害者数を統一省の統計よりも4人多い489人と認定。被害者の詳細については非公開としたが、南北離散家族の再会事業や北朝鮮の宣伝映像などを通して、103人の生存は確認されているという。

回答書は、北朝鮮政治犯収容所の実態についても詳述。現在、収容所は6か所あり、約15万人が収容されているとしている。

収容者は1食あたり、100〜200グラムの食事を与えられ、脱出を図った場合は公開処刑されるという。収容されているのは、脱北者の家族や労働党に反発した政治犯のほか、金日成主席から金正日総書記への後継体制に反対し、収容された人も多いという。(2006年6月5日読売新聞)

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今回、私はこの板で数回、チェ・ソンヨン(崔成龍)氏について紹介し、この方の業績と、この方が日本で発言されることの意義を書いてきました。このような残念な形になった以上、私如きものが責任をどうこう言うこと事態が不遜かもしれませんが、幾つかの点を述べます。

チェ・ソンヨン氏とチェ・ウヨン氏はともに拉致被害者家族ではありますが、ある時期から明確に運動方針が異なり、私の聴いた限りでは、数表差でチェ・ウヨン氏がソンヨン氏を上回り家族会代表になったこと、しかしその後もその運動方針の違いは埋まらず、チェ・ソンヨン氏は別の会を作ったと聴いております。週刊新潮記事の「首になった云々」といった単純な問題ではありません。
チェ・ソンヨン氏の運動方針は、集会やアピールではなく、あくまで実践活動を主軸にするものでした。具体的には、様々なルートを使って北国内から拉致被害者や国軍捕虜の情報を取り、直接中朝国境に赴いて、可能な限り被害者を救い出す、または被害者の情報をもたらしてくれる脱北者接触する。この実践はそれなりに効果を挙げ、国軍捕虜の救出、また李在根さんという被害者救出、そして今回の金英男さんがめぐみさんの夫だったことの証明など、効果をあげてきたことは事実です。

しかし、大変残念なことですが、チェ・ソンヨンさんは、自分の業績が正当に評価されないことへの怒りが、私個人の印象では、余りにも強すぎる傾向がありました。チェ・ウヨンさん自身は、チェ・ソンヨンさんの実践活動を正当に評価し、とても自分達には出来ないことだ、と認めているんです。しかし、チェ・ソンヨンさんのほうは、必要以上にチェ・ウヨンさんを攻撃し、彼女を報道する日本マスコミを批判し、自分こそが拉致被害者救出運動の代表である事をアピールすることにこだわっている傾向があるように思われます。

救う会の側に何一つ問題がなかったかどうかはわかりませんが「どのような考えであれ被害者家族会を平等に扱う」基本原則を救う会は守っています。しかもチェ・ウヨンさんは、救う会結成当時、第1回国民大集会から参加している同志でもあります。チェ・ソンヨンさんの業績を認めるとしても、他の家族会以上に優遇するわけには行かず、またその言い分を認めるわけにも行かないでしょう。とくに、チェ・ソンヨンさんにいかに言い分があろうとも、チェ・ウヨンさんに対するこのような公的な侮辱は許されるものではありませんし、そもそも週刊紙記者以外の日本国民の共感を呼ぶものではないはずです。

チェ・ソンヨンさんのように危険な場で実践活動を行っている方からみて、チェ・ウヨンさんのアピールを中心にした活動や、日本の救う会の運動方針にはもしかしたら批判や疑問があるのかもしれないと推察されます。それはそれで、建設的な批判ならば充分聞くべきですし、チェ・ソンヨンさんの優れた面から学ぶべき所は多いでしょう。しかし、今回の新潮のインタビューのようなものの言い方では、何らお互いが学ぶことも、足並みをそろえることも出来ません

私はチェ・ソンヨンさんが行った業績を評価していますし、それが充分日本でも韓国でも評価されていないことの不当性や、もっと彼の活動が報道されるべきことを、これからも主張し続けます。しかし同時に、今回の行動はチェ・ソンヨンさんのこれまでの業績に自ら泥を塗るものであり、心から残念に思いますし、チェ・ソンヨンさんの最悪の面をこうしてスキャンダラスに面白がる記事にはそれ以上に不快感を覚えます。

最後に、以上のような事実を充分これまで紹介してこなかったことを、皆様にお詫びいたします

10日発売の文藝春秋に、高世仁氏の今回の件についての文章が載るはずです。私などよりより深く、公平にこの問題を書いていると思いますので、ご一読をお薦めします(「声よ届け!波濤の彼方に!!」投稿 三浦小太郎)
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上記、かような詳細を載せていただいたことは、誠にありがたい。韓国拉致被害者家族会の現状を理解する手助けとなります。