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エリツィン前大統領の葬儀、モスクワの救世主大聖堂。

【モスクワ=緒方賢一】ロシアのエリツィン前大統領の葬儀が25日、モスクワの救世主大聖堂で行われた。

ソ連を解体し、民主主義と市場経済をめざす体制転換の先頭に立った前大統領の葬儀には、プーチン大統領をはじめ、ゴルバチョフソ連大統領、米国のブッシュ元、クリントン前大統領、英国のメージャー前首相ら、冷戦末期から1990年代にかけて激動期の国際政治を主導した指導者らが参列した。

葬儀はエリツィン政権下で再建された大聖堂でロシア正教会が執り行った。エリツィン氏の棺(ひつぎ)は葬儀後、白青赤のロシア国旗に包まれ、特別車両に先導されて約3キロ離れたノボジェビッチ修道院の墓地に向かった。沿道には兵士が整列、その後ろで大勢の市民がゆっくりと進む葬列を送った。

大聖堂で葬儀に先立ち行われた一般弔問には2万人を超す市民が訪れ、周囲には順番を待つ長い行列ができた。

エリツィン氏の写真を胸に抱いて25日午前に大聖堂を訪れた年金生活者マリヤ・ミンドリナさん(79)は「エリツィン氏による保守派クーデター阻止(1991年)は私にとって第2次大戦と並ぶ勝利。彼がいなければ、ロシアは崩壊し、国民は飢え死にしていたろう」と涙声で話した。

一方、会社員の男性(31)は「(ソ連が崩壊した)91年の出来事は歴史の必然で、エリツィン氏個人の功績とは思わない。エリツィン政権期は秩序も失われ、今より良かったとは言えない」と振り返った。

ロシアでは25日は「服喪の日」とされ、政府機関などが半旗を掲げて弔意を表した。(読売)
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ゴルバチョフエリツィン、はコンビ、という大ざっぱな捉え方しかできないが、二人が歴史を動かしたのは間違いない。
その彼が、ロシア正教会で、修道院の墓地に眠る。
キリスト教徒として、安堵する。
彼の来日時通訳を務めた米原万里さんは、先に逝かれた。