かいふう

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オウム真理教元幹部の控訴審、東京高裁判決。その1。

地下鉄、松本両サリン事件など4事件で殺人などの罪に問われ、1審で死刑とされたオウム真理教元幹部・遠藤誠一被告(46)の控訴審判決が31日、東京高裁であった。

池田修裁判長は「松本サリン事件では実行犯として関与し、地下鉄サリン事件でもサリン生成に主体的に関与しており、実行犯に勝るとも劣らない刑事責任がある」と述べ、1審・東京地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却した。

池田裁判長は、地下鉄、松本両サリン事件など4事件すべてで、松本智津夫死刑囚(52)との共謀を認定。「松本、地下鉄両サリン事件は、悪質かつ残虐極まりないもので、死刑が重すぎて不当だとは認められない」と述べた。

弁護側は「教祖のマインドコントロール下にあり、事件当時は心神喪失心神耗弱の状態だった」と主張したが、判決は「自らの判断で加担しており、完全な責任能力があった」と退けた。

判決によると、遠藤被告は1994年6月、長野県松本市サリンを噴霧して7人を殺害、4人に重症を負わせたほか、95年3月に東京の地下鉄車内でサリンを散布し、12人を殺害、14人に重症を負わせた。また、猛毒のVXやサリンを使った殺人未遂事件にも関与した。オウム真理教による一連の事件では、13人に死刑判決が言い渡された。松本、岡崎(宮前に改姓)一明(46)の両死刑囚の刑が確定し、9人が上告中。控訴審に係属中の被告は中川智正被告(44)だけとなった。

遠藤被告は京大大学院医学研究科に在学中の1987年に入信した教団の古参幹部。教団では「厚生省大臣」を務め、ボツリヌス菌炭疽(たんそ)菌などの生物・化学兵器の開発などに関与。土谷正実被告(42)とともにサリン生成の中心人物とされた。地下鉄サリン事件で使われたサリン山梨県上九一色村(現・富士河口湖町)にある遠藤被告の宗教名を使った「ジーヴァカ棟」で製造された。(読売)
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かって旅先の河口湖畔から見た、富士山の稜線の美しさ、といったらなかった。
この件の被告にせよ、世間からみればエリートが、かくも簡単に闇の誤謬に陥るのは、己れだけに用意されたその組織での役職や肩書き、そしてその宗教名を使った棟での没頭できる研究の自由、の為せる業か。