かいふう

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JR福知山線脱線事故、調査委員会の「最終報告書」。

107人が死亡した2005年4月のJR福知山線脱線事故兵庫県尼崎市)で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は28日、調査の「最終報告書」を公表した。

高見隆二郎運転士(死亡)がカーブに速度超過で進入した異常運転を行った背景には「運転士に懲罰的な日勤教育や懲戒処分を課すJR西日本の厳しい管理体制があった」として、企業体質を厳しく批判した。

事故調が、事故原因について、企業体質の問題に踏み込むのはきわめて異例。

最終報告を受け、事故原因について事故調に鑑定依頼していた兵庫県警は、JR西の刑事責任追及に向けて捜査を本格化させる。

事故原因については、運転士が直前に犯したオーバーランで処分を受けることを恐れ、車掌の無線交信に気を取られ、「運転から注意がそれ、現場カーブでブレーキが遅れた」と結論付けた。(読売)
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懲罰的な日勤教育が背景にあった――。福知山線脱線事故について国土交通省航空・鉄道事故調査委員会が28日公表した最終報告書は、JR西日本の企業体質に問題があったと結論付けた。

記者会見した同社の山崎正夫社長は「厳粛に受け止めたい」と険しい表情だったが、遺族からは「検証が不十分だ」「いずれにしても家族は帰ってこない」と、批判やため息が漏れた。事故から2年2か月を経て迎えた節目に、人々の思いが交錯した。

山崎社長は午後6時から大阪市北区の本社で記者会見。冒頭、深々と頭を下げて被害者に謝罪し、「報告書を厳粛に受け止めて安全対策に取り組み、新しいJR西日本をつくるべく再出発したい」と述べた。

日勤教育については、事故後すでに方法を見直していることを説明。同社は今年2月の事故調による意見聴取会では「日勤教育は有用であり必要」と主張したが、山崎社長はこの日、「必要があれば、さらに教育効果を高めるため内容を改めたい」と述べた。

自動列車停止装置(ATS)については、「現場にATSがあれば事故は起きなかった。悔やんでも悔やみきれない」としたが、「結果的に必要性に思い至らなかった」と語った。

遺族らでつくる「4・25ネットワーク」は、世話人で妻と妹を亡くした浅野弥三一(やさかず)さん(65)(兵庫県宝塚市)らメンバー3人が午後7時過ぎから記者会見。最終報告書について、JR西に対する追及の甘さを指摘し、「これで再発防止に役立つのか」と強く批判した。

浅野さんは、2月の意見聴取会で公述人から「ATSの整備遅れや過密ダイヤなどを調査すべきだ」という意見が出ていたことについて触れ、「期待していたのに、あの指摘が全く反映されていない」と不信感を口にした。

一方、妻を亡くした男性(62)は自宅で最終報告の内容を知った。「事故が起きた事実は変わらない。家族も帰ってこない。いかにその事実を受け入れるか、前向きにどう生活していくかで精いっぱいだ」とむなしげな表情を見せた。(読売)
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日勤教育」と「ATS」の不備、この結論である。
自分も、同感です。JR西日本は当時、「ATS」の設置は50%、だったそうです。
でも、遺族の方々は、当時の過密ダイヤ等、もっと詳細な錯綜する事故原因の究明は、調査を更に深めてもらいたいでしょう。