かいふう

近未来への展望や、如何に。

あるミッション。そして、『ヒア』のお姉さん。

エゼキエル書といえば、若い時、読みました。ある大陸のエバンジュリカルの若き長老の方に、とある大都会の繁華街で声掛けられて、何度か、映画館のオールナイト上映の後、ある時は、教会備え付けの白いベンチだかに、横になり、その朝そのまま教会の会合に紛れ込んだり、かなり無礼な振る舞いも、その教会員の方々は、寛容に接してくれました。
その教会の、箇所が、このエゼキエル書に由来する。
今これを読み解くと、かってその大陸の若いが強大な国と、太洋を挟んで戦争をした。それから、何十年経て、政治的に条約も結び、いわゆる西側陣営の一国として、義務教育で英語も教わり、経済的にも困らなくなって、そして布教に来日したのだ、と。
この分からず屋の者に、実に丁寧に、数多くの若き長老の方々を動員して、クリスチャンになるのに、ご助力をいただいた。その労に報いるに、あれから何十年経て、まだその数多くの若き長老の方々の名まえを憶えています、とここに記載しても、それより、何故同じ教会員にならなかったのか、と問われても。
彼らの名まえを記すことで、自分の記憶から逃すことは、責任逃れであろうか。
Bさん、Jさん、Bさん、Mさん、Wさん。頭文字だけで許してもらおう。
かえって、日本人の教会員の方々の名まえは忘れている。そのひとりのある人から聞くに、彼ら長老の方々は、自費で海を越えて、宣教に来られた、とのこと。それを聞いても、英語が達者になれないであろう自分には、条件が満たされない、と結論を出した。
天変地異は、科学の問題で、信仰のそれではない。
彼らが本部が、信仰の果て得た土地であって、そこは地震が比較的少ない場所であっても、それは前世紀の事である。
私の世代も、音楽黛敏郎天地創造」、C・ヘストン主演「十戒」、そしてニコラス・レイ監督「キング・オブ・キングズ」など、米国の、ハリウッドの、諸作品の、しかもカラー版を観てしまった、そんな記憶です。
その臨場感は、映画館でなかろうと、モノクロのテレビから、カラーのそれに年代が移行して、親近感が増して、素通りしてた、近くの教会さえ、被扶養者の間は、献金する金があるなら、衣食住が優先。
天変地異の自然現象、ならば、宗門変えようが、どうなるってもん。でも、国難とおもえば、やはり、信心でもって、乗り越えよう、と考えますよね。
今から、約40年弱程前、新大陸からの某ミッション。私担当の彼は、流暢な日本語で、当方をモーゼに譬えたらしいが、それも、あれほどまでして、なお信者にならない者への、彼なりの回答だったかも。
今も、彼のミドルネームまでも憶えてます。そして、今も彼がその大陸もしくは他の何処かで居るならば、あの日私が伝えた、地震大国のこの国で、去年までの間、数ある巨大地震が起きた事も、彼は憶えているかも知れません。
異言、と予言は違いますが。予言と、預言も違いますが。
彼は、私がクリスチャンの端くれ、を知らんでしょうに。

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それは、若いからできることだ。
その教会のある日の集会、頭に白いカチューシャで青いドレスの女の人がいた。
正面で、彼女の顔が眼を閉じ口を開けて笑っている。
その光景を、自分は眼を開け口を閉じて、見た。
そのリアクションが、わからない。『シー ソウ ア シーソウ オーバー ザ シー』
否、彼女は居合わせた多くの教会員に、その日はお披露目の初めてだったのだろう。
それが、自分には何か見透かされた気がした。何を。
近寄り難い。
そういえば、昔、TVかで、「バルジ大作戦」という戦争映画があって、その主演者のひとりにJ・Mという名の若い俳優さんが出てた。彼の更に若い出演作品に「海賊船」というのがあって、その主演はP・Fという英国の俳優だった。
そして、長老のひとりMさんと、J・Mという名の若い俳優さんは同じ名字で、
白いカチューシャで青いドレスの彼女も同じ名字なのだ。
Mさんと白いカチューシャで青いドレスの彼女は、いとこ同士だと聞いた。
結局、こちらの語学力の無さなんだよな。英会話じゃないものな、単語の羅列じゃ。社交までいかない。
彼らは派遣先である日本語は、ある程度流暢に話すし。
しかし、こちらが、米映画言語で見て回答しても、コミュニケーションがねぇ。
だから、別れ際近く、彼らもあれだけ費やしたのにと、オレンジジュースを机上に置いたのだろう。飲まなかったけれど。
後で、かってオレンジ作戦なるものがあったことを知った。
しかし、ここで米国人の良さ、懐の深さを知りもした。

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後日か、後年か忘れた。大陸での日本人強制収容所の写真展があるのを紙面で知り、会場まで出向いた。
その途中、とある交差点。信号待ちの、向こう。若い女の人がいる。
同じ横断歩道か忘れた。その女の人は言った『ヒア』
聞こえたんだ。『聞いて、ここよ』
それが、白いカチューシャで青いドレスの彼女、だったとしても。
自分が、その大陸に本部がある教会で教会員になることは先ずなかろうと。
たとえ、彼女も、自分も、あの大空襲の時から、三代目にあたる世代だと認めても。

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数年経て、ある大都市のガード下をくぐって、横丁で質流れかの鞄を店のショーウインドで見てた。すると、横丁入り口に外国のしっかりした身体つきの若い女が立っている。それが、白いカチューシャで青いドレスの彼女、あの当時は少女でね。
それが大人っぽい女になってね、そこにいるんだ風に見たかったんだろうな。
そういえば、その街は、後年ある日電話が掛かって来て、取ると若い外国人と思しき男の声で聞いた、青いビルがあるという、その街だものな。その青いビルを探しにわざわざ出向いたものな。



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誤解なきよう。上記のかって自分が訪ねし教会と、
「生命之光」の<キリストの幕屋>とはなんら係わりはありません。