かいふう

近未来への展望や、如何に。

それ、デモエピ?「更級日記」に縁あるとは、これ如何に。

kaihuuinternet2008-05-21

更級日記」の作者の立像がある、通りを歩いてきた。
あもえば、十代の学生時代、科目の参考書で購入したひとつ、紫と赤の水彩の表紙装丁で、試験に使わずとも、愛蔵版として残したい、と。その後、下の家族が同様試験で有効利用したか、定かでない。
この度、旅先にて、立像を一瞥して、帰宅後調べたところ、上京への旅路の折は十代、と知り、痛く旅愁共感をもよおした。
当然、当時の上京とは、京都であり、とても困難な道のり。少女には、冒険心が要る旅であったろう。なにしろ、千年近い昔のことである。
この夏の涼風に、精読するぐらいのゆとりが欲しいものだ。この物語の主人公の少女とともに、千年前の京への旅に、タイムスリップしても、いいよな。
現代というものが、如何ほど速い時間経過で走っているかを、反芻するならば、時には古典に、ゆったりの郷愁としばしの休息を尋ねても、またよいだろう。
要は、尋ねし者が、癒されれば、よいのだから。
その街の立像も、丸い編み笠に杖の出で立ちではある。はるか目指す都以外、道中到る所、原っぱと薄ら寒い景色であったろう。
それでも、たしか、辺境の任地からの、父親の任官期間満了の帰京であるからして、希望を胸に、この国の当時の首都に、凱旋はともかく、引き上げるのであるからして、少女にすれば、滅多にない、選ばれた者だけに許されし、長旅なのであったろう。

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横田めぐみさんの拉致された年齢と、重なって見えなくもない。