かいふう

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21時間勤務後の帰宅中事故死、会社の責任。和解成立。原告側「画期的」

横浜ランドマークタワー

商業施設の植物設営、装飾などを行う「グリーンディスプレイ」(東京都世田谷区)の従業員だった渡辺航太さん(当時24歳)が、バイクで帰宅中に事故死したのは過重労働が原因として、遺族が同社に約1億円の損害賠償を求めた訴訟は2月8日、横浜地裁川崎支部(橋本英史裁判長)で和解が成立した。同社は責任を認めた上で謝罪し、11時間のインターバル規制や仮眠室設置、深夜タクシーチケット導入など7つの再発防止策を実施。遺族に解決金約7591万円を支払う。航太さんは事故の1か月前には約91時間の時間外労働を行っていた。深夜や早朝も含む不規則な勤務で、公共交通機関が使えなかったため、会社も原付バイクによる通勤を容認していたという。
●「過労死、過労自殺に並ぶ労働災害の事故」●「過労死をなくすための裁判所の声明だ」
会見に同席した航太さんの母淳子さんは、「私は過労死のある日本社会を恥ずかしく思います。人間の限界を試すような働き方で、生産性を上げていくという考え方は間違っています」といい、再発防止策について「命を守るためにこれくらいのことはどこの企業もやらなければならない。息子が選んだ会社なので、模範になってほしいという期待を持って見ていきたい」と話した。(弁護士ドットコム)