かいふう

近未来への展望や、如何に。

初対面、一期一会のひと言。

イエス

数年前、東京ドーム近辺に点在する数ホテルに、宿泊する、時期があった。零細企業の熟年私立探偵、という設定で、老化防止に勤めている。宿泊するホテル前に着くと、左右をクールに見て。某国の諜報機関が、尾行で様子。カウンタ―の受付記入欄は、数ヶ所に留め。すぐ他の客に見つからぬ様。いつもの動作でエレベターに乗ると。影が走って。動き出した箱内。隣に、中年の欧米人がいるではないか。あの辺りは、地代が高い故か。高層の構造のホテルが多い。1階から乗ったから。欧米人にしては小柄な、その隣人に声を掛けた。「Where do you come from?」 彼は、こちらの眼を見ながら、「ナガサキ。」その意外な返答に。(違うだろう)と、目力で睨み返した。私は私立探偵、の心算だから。すると、また意外。その外人さんは、眼を見ながら赤面したのである。
あれっ、少年時代。イエス様は何故死んだ。「優し過ぎて、死んだ。」、未信者の子供でさえ、この回答は、許容された。と思っている。私は、他称老人。彼は、中年のおそらくはクリスチャン。どう考えたって。『USA。』or『EU。』or『カリフォルニア。』を期待。
いや、待てよ。長崎周辺の米軍基地、と言えば。佐世保にあったっけ。他称老人、熟年私立探偵である私は、数十年来忘れてた、恥の文化。それを、あろうことか。欧米人の彼の顔面に見て。驚いてしまった。とにかく、私担当の諜報員でないことは、確かだ。

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映画を山程見て。その業界にも入れず。評論家でも食えない、としたら。その蓄えた、美を探す視線で、彼らの持つ固有の真実を。その眼差しを向けて、話会えるなら。諸作品の名作を観たは、決して無駄にはならないだろう。