かいふう

近未来への展望や、如何に。

ある時代

 

ある名優の死。

__________________________________

__________________________________

シドニー・ポワティエが亡くなった。

額と、眼光の鋭さから。インテリだと、思った。黒人に対するイメージを、革新したと、思った。

「野のユリ」、「招かれざる客」、二本観てるので。

あの当時。修道女と、黒人青年が、協働して、新教会を設立。そんな光景が、本当に、あるのだろうか。しかも、アメリカ国内でである。

映画にも。前衛的、SF的、エトセトラ。あって、いい訳でしょう。

設立といっても。主人公が青年は、己が肉体的労働において。レンガ造りにて、それを成し遂げる。その過程を、追っての筋立てであるからして。

別に、資金面で、経済的にどうのこうの、ではない。

在るうる話だし。あってもいいだろう、将来。そう、未来というより、将来が妥当な、シーンが。

あの、南北戦争。その延長線上。リンカーン奴隷解放宣言。その末裔、と呼ぶには未だ世代が浅かろう。建物を、しかも教会堂を。若者が黒人が、土台から築きあ上げて行く。

その原初的基本からあっけらかんと、見せられてしまったんだなあ。

そのくせ、その青年は。如何にもインテリッぽく、その脳内には、[聖書]が既に、十分熟されて入ってる。そんな、黒人が現れた。

修道女たちがユニホームと、単独黒人との会話。彼女たちが、東ドイツからの亡命者、という設定。時代背景は、頷けよう。そのやり取りが、新大陸の観客に、衝撃だった。既存が体制に、楔じゃないにせよ。

マリア修道院長。彼女の思い込み、信心の深さは。偶然出会った若者に対するに。

あの、ミケランジェロを駆り立てた、ローマ法王にも、イメージが重なる。

_____________________________________________________________________

「招かれざる客」は、愛娘の相手が、彼シドニー・ポワティエ。なら、許せる。

しかも、そんな彼を迎え撃つ、と云ってはなんだが。両親夫婦が、あのヘミングウェー原作「老人と海」のスペンサー・トレイシーと、「アフリカの女王」、「旅情」のキャサリン・ヘップバーンとくれば。

これは、製作者の名をも、調べたくなる。

---------------------------------------------------------------------------------

老人と海」主題歌で、Wikipedia

ディミトリー・ティオムキンが作曲。出るわ、出るわ。

「ローハイド」、「真昼の決闘」、「アラモ」、「リオ・ブラボー」、「OK牧場の決  闘」、「ナバロンの要塞」、そして「ジャイアンツ」。

よう、視た。そして聴いた。ドーナッツ盤で、ウェスタン。

________________________________________________________________________

シドニー・ポワティエ、彼は1997年から10年間、バハマの駐日大使を務めた。