かいふう

近未来への展望や、如何に。

水俣病、未だ和解せず。

水俣病の認定申請者団体「水俣病不知火患者会」が国と熊本県、原因企業チッソ(本社・東京)を相手に損害賠償を求めている集団訴訟で、チッソが「すでに時効が成立しており、和解の余地はない」とする準備書面を提出していることがわかった。原告は和解を視野に入れた訴訟進行を期待していたが、チッソ側が全面的に争う姿勢を示したことで、早期決着は困難な見通しとなった。

チッソは「(1995年の)政治決着で、全面解決したと認識している」と説明。時効については「(2004年の関西訴訟の)最高裁判決で国側が主張していた除斥期間の一部が認められており、あえて争点にした」と話した。

原告側弁護団長の園田昭人弁護士は「チッソは何の反省もせず居直った。加害企業としてあるまじき行為であり、暴挙だ」と批判している。(2006年11月25日読売新聞)