かいふう

近未来への展望や、如何に。

それでもエピ。プロローグかな、の番組を視聴する。

司馬遼太郎原作「坂の上の雲」の、ドラマ案内の番組を視た。
向う3年に及ぶスペシャル、と宣伝してるから、楽しみだ。
今夜は、主要登場人物の史跡等を訪ねての、呼び込み的趣向である。
そのひとり、正岡子規の俳句は、現代国語の教科書か何かで、ヘチマを使って詠んだので、その病の重さに、痛く感じ入ったものだった。
あの時代は、その病肺結核で死ぬか、戦地で兵装のまま脚気で死ぬか。
明治、天皇陛下はともかく、なんで軍医総監の鴎外が脚気に気付かなかったか。
なまじ小説など手を出しやがって。乃木さんの軍隊の脚気による戦病死者が、悔やまれてならぬではないか。
崩御と、殉死。それを題材に小説書いても、奉職が軍人なら、弁明にしか受け取れぬ。しかも、そんな作品があったかも、受験の参考書「現代文の読解法」の例題で、ほんのさわり。その書名が、法か、方かも忘れた。
それでも、その事件を、仮名手本忠臣蔵のごとく、表現した事由は、畏れ多くも大元帥陛下におかせられましては、の明治欽定憲法下の時代背景を、想わせてくれました。
つい先日のTV、「大星由良之助」(おおほし ゆらのすけ)を演じる、松本白おう(鳥の左に貝二つを上に下に女)を視て、芸の奥行きを感じました。いち度、「白波五人男」で日本左ェ衛門を舞台で観もした。

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司馬遼太郎街道をゆく」は、終戦時戦車兵で、小さな戦車の窓から、解放された彼が、その類い希な観察眼と故国への愛着を、歴史を隠した町並みを探って歩く、庶民的感覚も持ち合わせた、代表作だ。同じ大陸へ職業軍人として赴任、帰国した身として。