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仙台、大阪両高裁判決は、確定。

原爆症認定集団訴訟で、国に原告を原爆症と認定するよう命じた仙台、大阪両高裁判決について、全国原告・弁護団は11日、厚生労働省内で記者会見し、いずれも上告しないことを表明した。

すでに国側が上告断念を表明しており、両高裁判決が確定することになる。

原告側は、集団訴訟の原告305人全員の一括認定が実現しないことに反発し、両判決で退けられた損害賠償請求を巡り上告を検討していた。しかし、原告の高齢化が進む中、訴訟を長引かせるより、早期の確定が妥当と判断した。

他の地裁・高裁で係争中の原告の中には、4月に緩和された新基準で原爆症に認定された原告が100人余りいるが、そうしたケースについては損害賠償を求めて訴訟を継続する。

仙台高裁判決で勝訴した仙台市の波多野明美さん(69)は「私の訴訟は終結するが、心からうれしいとは思えない。305人全員の裁判が終結していないことが残念でならない」と話した。(読売)