かいふう

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労災の認定基準とは

山梨県笛吹市で今年3月、県立山梨高校定時制の岩間友次教諭(当時59歳)が、25年前の教え子の男に刺殺された事件で、岩間教諭の妻(53)が28日、公務災害の認定を請求する。

妻は「何年たっても、教師と生徒の関係は変わらない」として、熱心に続けた指導は公務にあたると主張している。

岩間教諭は今年3月12日、自宅前の路上で、刃物で刺され死亡した。逮捕された甲府市内の男(43)=殺人などの罪で公判中=は岩間教諭が1981年、県立石和(いさわ)高校で担任をしており、卒業後も「高校時代、岩間先生に薬物の入った飲み物を飲まされた」などと言いがかりをつけては木刀を持って岩間教諭の勤務先へ押しかけていた。岩間教諭は、その都度、男と話し合い、引き取らせていたという。

申請は山梨高へ提出。地方公務員災害補償基金(東京都)で審査される。同基金によると、〈1〉業務中だったか〈2〉業務に起因するか、が認定基準。1998年に栃木県の中学校で男子生徒にナイフで刺殺された女性教諭は認定された。

日本労働弁護団の棗(なつめ)一郎弁護士は「聞いたことがない事例。卒業後の指導が公務にあたるかどうかが焦点になるのではないか」と話している。(2006年9月28日読売新聞)