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尼崎市3人死亡事件、神戸地裁判決。

兵庫県尼崎市で6月、酒を飲んでワゴン車を運転し、歩行者や衝突したタクシーの乗客ら計3人を死亡させたとして、危険運転致死罪に問われた大阪府豊中市、建設作業員宮田和弘被告(50)の判決が19日、神戸地裁尼崎支部であった。

渡辺壮裁判長は「泥酔状態で異常運転を繰り返し、高速で走る車を凶器とした危険で無謀な犯行で、身勝手極まりない」として、懲役23年(求刑・懲役30年)を言い渡した。最高裁によると、交通事故を巡る刑事裁判ではこれまでで最も重い量刑という。

判決によると、宮田被告は6月23日午後9時半ごろ、尼崎市塚口町の県道でワゴン車を飲酒運転し、歩行中の井上和俊さん(当時29歳)をはねて死亡させ、さらに約800メートル南で対向のタクシーと衝突、運転手の岩田浩一さん(同48歳)と乗客の松村美津子さん(同68歳)を死亡させた。

判決で、渡辺裁判長は「この2年間、ためらいなく飲酒運転を反復していた」と指摘。「3人もの尊い命を奪った刑事責任は甚だ重大。飲酒の上での危険運転による事故について、国民の法意識は、かつてに比べて相当の厳罰を是認するようになっている」と述べた。(読売)