かいふう

近未来への展望や、如何に。

退職後に自殺、労災と認める逆転裁決。

日本ヒューレット・パッカード(東京都千代田区)の元プログラマーの男性(当時31歳)が、退職から半年後に自殺したのは在職中の業務上のストレスから発症したうつ病が原因だとして、兵庫県の父親(67)が求めた労災認定について、労働保険審査会が1月30日に新宿労働基準監督署の不認定決定を取り消し、労災と認める逆転裁決していたことがわかった。

東京過労死弁護団によると、退職後の自殺は他の要因が加わる可能性もあるなどのため労災と認められづらく、「退職から6か月余り後について認めたことは先例的」としている。

裁決書などによると、男性は入社4年目の1998年7月、新サービスの開発プロジェクトの責任者に就任。残業が同年9月には100時間を超え、翌月、うつ病を発症した。男性は休職と復職を繰り返し、2001年12月末に退職。02年7月に東京都内の自宅で自殺した。

父親は同年8月、労災認定を請求したが、労基署はストレスは発病に至るほどの強さではなかったとして棄却。労働保険審査会は「業務は相当過重であり、発病させる危険のある強度のものだった」と認めた。(2008年1月31日読売)
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都市労働者の、精神衛生は、雇用する側すなわち企業の深刻な課題でしょう。
{コンクリート ジャングル}たる、ビルディング群、とその間の路上を性急に行き交う移動する車列。
輸送機器が、それよろしく機械的に停発車する、電車の線路列。
メトロポリス』という独り言で、辛うじて、その聴こえる響きで、平静を保つことを課した通勤の酷混雑。
無味乾燥に、風景などと呼ぶ視界無きオフィス。
クールファイブが唄う「東京砂漠」♪は、もはやCMソングの古典なのだ。
ビルのひとつから、地下鉄で帰宅しようと、沈む夕陽を見やれば、排ガスでよう見えん。あの時ほど、都市生活者が惨め、と感じたことはなかった。
あれから何十年、排ガス垂れ流す車は数が増しても、空気は透き通らない。ましてや、美味しいそれなど、都会に望むべくも。わずかな緑を、その場所を記憶しておいて、その絵の想像で、過ごしている。
みんな前屈みの姿勢で、それを忘れ去ろうとしている。
休息に自然は必要、なのにねぇ。
『東京に空はない』と言ったのは、明治の女の人だよね。