かいふう

近未来への展望や、如何に。

それ、デモエピ?「神聖喜劇」とは。

NHK教育夜十時からの「NHK ETV特集
神聖喜劇ふたたび・作家・大西巨人・原点への旅」を視聴する。
原作読んでない。戦記ものといえば、大岡昇平、それさえ原作ではなく、劇映画でである。手っ取り早いし、想像する苦労は免除される。「真空地帯」も山本薩夫監督である。
それで、「神聖喜劇」が新聞宣伝などで載っても、大作は知っても、なんでそんな題名にしたか、それに反発していた。
それが、本日の好奇心を呼んだのだろう。塩見三省さんの上官役が、見ものだ。選びたい配役だから。それを決めた局に、拍手。
自伝的作品と評していいのか、こちらは南海の島の激戦地でない、対馬での体験を素材。やはり、【戦陣訓】も、暗記する携帯書物に出てくる。
定型パターンは、戦闘体験で敵を倒した鬼軍曹が、初年兵を、それも体力虚弱のインテリをしごく。これは当てはまる。
神聖喜劇」の付いた解説はなかった。それを書けた、運良く生き残った、それが他の戦線の悲惨と比すれば喜劇だろうからか。
それとも、その当時の主たる敵国が、キリスト教国という強大な国で、その参戦により、歴史が動き、大日本帝国という軍国国家が解体したのが、そうだからであろうからか。
未だ、この本の著者のライフワークであろう作品、その名を付けた理由がのみ込めないのである。
私的生活において、難病家族を抱えての苦労に、戦後も生きてきたんだ父親としての威厳とか包容力を見て、人間的魅力を感じました。
最後のインタビューに、『俺のことだ』と言い放つ。
戦争時代体験者の凄さです。車椅子でも現地へと再び行く者の。