或いは、世界の古典文学.その2
「南北戦争 は、当時国では、The Civil War。その翻訳の簡略さは、新大陸の広大な地理的条件による処、あり。」
他国の、建国以来の【国難】でさえ。自国の教科書に載るは、左様な呼称である。
それが、定着し、何ら異論がなかれば。以降、それで通る。だろう。
領土面積38万平方キロメートルの我が国は、アメリカ合衆国の、州のひとつである、カリフォルニアにすっぽり入ってしまう。
「風と共に去りぬ」の舞台は、南部。
歴史、と文学が。如何に相違があるか。その2。
女流作家、発見。
M・M。マーガレット・ミッチェル。ジョージア州、アトランタ生まれと来れば。
その著作を表すに、その家系からするに。もう、基礎的要件は、備わっていただろう。
20代半ばから、10年間。その文才と豊かな想像力で。生涯を費やして、仕上げた。
トルストイの時代から、数百年。
新大陸での彼女は、二度の世界大戦と。同時並行の時代を過ごした、と云えども。
最初のそれは、欧州大陸。母国が参戦したラジオニュースでも聴いただろう。後、よき伴侶とその助言を得て。家族から聞かされてきた、南部の敗戦とその後。その郷愁へと、筆を執った。
大西洋を越えて。ナチズムの抬頭と席捲が巷で騒がしくなった頃、ほとんど完了。
第二次大戦中は、映画化。米英の名優を呼び集めて。ハリウッド健在を、国内外に宣伝。
小説も、百年に一度の名作なれば。戦時中のアメリカンドリームで、しかも女流作家誕生、となれば。国威発揚に、映画プロデューサーも一役買うだろう。
ひとりの女の小説が。メイフラワー号以降の、米英両国の歴史のわだかまりを、消去するような。快挙を導いたのですから。
映画のラストシーン。国家二分の戦に、敗れた女主人公は言います。
男が起こした戦。敗れた側に生まれた、運命。それだけの話じゃないか。
M・Mも、アトランタ。とてもじゃないが。[聖書]から引用で、幕引きできない。
建国以来、片手を[聖書]に置いて。宣誓式を経て。その大統領は、納税者たる有権者国民から、選ばれて。さあ、やりましょう。
自由と民主主義。勝っても、負けてもクリスチャン。
南部諸州。彼らの代表、象徴としてのタラの大地。
そこの当主たる、ヒロインの決意の咆哮、ラスト。「タラのテーマ」(^^♪
なんと、欧米史の或る時代。その壮大な帰着点であることか。
だから、クリスチャンなら、気付きます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「だから、あすのことを思いわずらうな。あすのことは、あす自身がおもいわずらうであろう。一日の苦労は、その日一日だけで十分である。」
マタイによる福音書第六章34
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
あぁ、マーガレットは、スカーレットだし。スカーレットは、ヴィヴィアン・リーなんだと。
タレントは、国境を越えます。
野郎も、この「ロマンチシズム」、素直に共有して、いいんでしょ。
映画産業は、その総合芸術の特性から、多くのタレント雇用創出も、可能な訳です。
冒頭の例えは、戦争における、呼称の例外ではない。
アメリカが「太平洋戦争」は、日本では「大東亜戦争」と云われる。
アーメン